素粒子標準模型:クォークセクター:クォークの質量項

ダウンクォークの質量項を導入する為に、まずゲージ量子数を見直す。ダウンクォークの量子数は
\begin{eqnarray}
H&=&\left(1,2,\frac{1}{2}\right)\\
Q^F_L&=&\left(3,2,\frac{1}{6}\right)\\
d_R&=&\left(3,1,-\frac{1}{3}\right)
\end{eqnarray}
なので、ここから作れるゲージ不変な項は、レプトンの時と同様に考えて
\begin{eqnarray}
\epsilon^{ij}Q^{Fc}_iH_jd^F_R={Q}_i^{F\dagger} H_id^F_R=\bar{Q}^F_iH_id^F_R
\end{eqnarray}
であればよい。ハイパーチャージも\(Q\)のエルミート共役が取られているので裏返って、\(\frac{1}{2}-\frac{1}{6}-\frac{1}{3}=0\)になっているし、\(Q^\dagger u_R\)の組み合わせて\(SU(3)\)不変になっているし、\(SU(2)\)に関してもレプトンの時に説明した理由で不変になっている。アップクォークの方はすこし工夫がいる。まずアップクォークのゲージ量子数を見直す。アップクォークの量子数は
\begin{eqnarray}
H&=&\left(1,2,\frac{1}{2}\right)\\
Q^F_L&=&\left(3,2,\frac{1}{6}\right)\\
u_R^F&=&\left(3,1,\frac{2}{3}\right)
\end{eqnarray}
であるが、まず\(SU(3)\)に関してゲージ不変な項を作るためは\(Q^\dagger u_R\)の組み合わせが必要である。この時、\(Q\)のエルミート共役を取っていることにより\(Q^\dagger u_R\)のハイパーチャージは\(-\frac{1}{6}+\frac{2}{3}=\frac{1}{2}\)になっており、ヒッグスの荷電共役\(H^c=i\sigma^2 H\)のハイパーチャージ\(-\frac{1}{2}\)とちょうど打ち消せる形になっている。再びレプトンを参考にして
\begin{eqnarray}
\epsilon^{ij}Q^{Fc}_iH^c_ju_R^F=
Q^{F\dagger}_iH^c_iu^F_R=
\bar{Q}_i^FH^c_iu^F_R
\end{eqnarray}
とすればいいと分かる。以上を纏めると、クォークの質量項は第一世代に限ると
\begin{eqnarray}
\mathcal{L}_{quark-mass}=
-\left(y^u\bar{Q}^F_iH^c_iu^F_R+h.c\right)
-\left(y^d\bar{Q}^F_iH_id^F_R+h.c\right)
-\left(y^u\bar{Q}^F_iH^c_iu^F_R
+y^d\bar{Q}^F_iH_id_R^F+h.c\right)\nonumber\\
\end{eqnarray}
になる。

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