JMO予選2019問7


答え\(\cdots 5x^2-18x+17\)
【分析】
2次式とわかってる関数方程式の問題なので、一見、解けそうなのですが、意外と沼にはまってしまう問題です。
\( P(x)\)は2次式で\(P(1)=P(2)=0\)から、\(P(x)=a(x-1)(x-2)\)と表すところまではよいのですが、\(Q(x)\)も同じように文字を使って表し、それらを\(P(x)^2+Q(x)^2\)に代入して…などやり始めると大変な目に遭います。
ここで鍵となるのは整数問題で\(p^2+q^2=r^2\)といった形の式をみたら\(p^2=r^2-q^2=(r+q)(r-q)\)のように式変形したくなりますが、これと同じことが多項式のこの問題で出来たかということです。
言われてみれば難しくないとはいえなかなかの難問でしょう。答えがただ1つだけなので、たまたまみつけた答えを書いといたら当たったという人もいるかもしれませんが。

【略解】
以下、簡単のため\(P(x),Q(x)\)の2次の係数も正とする。(このように仮定しても問題ない。)
上で述べたよう、正の数\(a\)を用いて\(P(x)=a(x-1)(x-2)\)と表せる。
与式より\(P(x)^2=R(x)^2-Q(x)^2\)なので、
$$ a^2(x-1)^2(x-2)^2=(R(x)+Q(x))(R(x)-Q(x))$$
ここで、\(R(x)+Q(x)\)は2次式だから、\(R(x)-Q(x)\)も2次式となる。

\(R(x)+Q(x)\)と\(R(x)-Q(x)\)がともに\((x-1)(x-2)\)の定数倍のとき、(それを引いて2でわったものである)\(Q(x)\)も\((x-1)(x-2)\)の定数倍となり、\(Q(3)=0\)に矛盾。
\(∴\ R(x)+Q(x)\)と\(R(x)-Q(x)\)はどちらかが\((x-1)^2\)の定数倍で、どちらかが\((x-2)^2\)の定数倍となる。

\((i)st=a^2\)なる実数\(s,t\)を用いて
$$ R(x)+Q(x)=s(x-1)^2\\
R(x)-Q(x)=t(x-2)^2$$
と表せるとき、
$$ R(x)=\frac{s(x-1)^2+t(x-2)^2}{2}\\
Q(x)=\frac{s(x-1)^2-t(x-2)^2}{2}$$
となり、\(st=a^2\)より、\(s,t\)の符号は一致し、\(R(x)\)の最高次の係数が正だから\(s\)も\(t\)も正。
\(Q(3)=\frac{4s-t}{2}=0\)より\(t=4s\)となり、\(Q(x)\)の2次の係数が\(-3s/2\)となり、負になり矛盾。

\((ii)st=a^2\)なる実数\(s,t\)を用いて
$$ R(x)+Q(x)=s(x-2)^2\\
R(x)-Q(x)=t(x-1)^2$$
と表せるとき、
$$ R(x)=\frac{s(x-2)^2+t(x-1)^2}{2}\\
Q(x)=\frac{s(x-2)^2-t(x-1)^2}{2}$$
となり、\(st=a^2\)より、\(s,t\)の符号は一致し、\(R(x)\)の最高次の係数が正だから\(s\)も\(t\)も正。
\( Q(3)=\frac{s-4t}{2}=0\)より\(s=4t\)となり、
$$ R(x)=\frac{t\{4(x-2)^2+(x-1)^2\}}{2}=\frac{t(5x^2-18x+17)}{2}\\
Q(x)=\frac{t\{4(x-2)^2-(x-1)^2\}}{2}=\frac{t(3x^2-14x+15)}{2}$$
となる。また、このとき、\(a^2=st=4t^2\)より、\(a=2t\)(∵\( a,t\)は正)であるから、
$$P(x)=2t(x-1)(x-2)$$
以上より、条件を満たす\(\ R(x)\)は\(t=2\ \)のときで、\(R(x)=5x^2-18x+17\)

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