JMO予選1990問8

正の整数\(n\)に対して定義された関数\(f\)は

$$ f(n) = \begin{cases} n-3 & (n\ge 1000のとき) \\ f(f(n+7)) & (n<1000のとき) \end{cases} $$

満たす.\(f(90)\)を求めよ.

【思考・方針】

関数方程式の問題の基本は,「様々な値を代入」です.(これをしない関数方程式の問題なんて存在しないといっても過言ではないでしょう.)

もちろん,\(n\)が\(1000\)以上のときの\(f(n)\)の値は簡単で,

\( f(1006)=1003\)

\(f(1005)=1002\)

\(f(1004)=1001\)

\(f(1003)=1000\)

\(f(1002)=999\)

\(f(1001)=998\)

\(f(1000)=997\)

はすぐわかるでしょう.また,\(n\)が\(1000\)未満のときの\(f(n)\)の値は上から決まり,

\(f(999)=f(f(1006))=f(1003)=1000\)

\(f(998)=f(f(1005))=f(1002)=999\)

\(f(997)=f(f(1004))=f(1001)=998\)

\(f(996)=f(f(1003))=f(1000)=997\)

\(f(995)=f(f(1002))=f(999)=1000\)

\(f(994)=f(f(1001))=f(998)=999\)

\(f(993)=f(f(1000))=f(997)=998\)

\(f(992)=f(f(999))=f(1000)=997\)

\(f(991)=f(f(998))=f(999)=1000\)

\(f(990)=f(f(997))=f(998)=999\)

\(f(989)=f(f(996))=f(997)=998\)

\(f(988)=f(f(995))=f(1000)=997\)

\(f(987)=f(f(994))=f(999)=1000\)

ここまでくればもうわかるでしょう.(実験はこのくらい徹底的にやりましょう.)「1000,999,998,997」の繰り返しになっていますね.

というわけで\(f(90)=999\)が答えです.

なぜこの規則が成り立つかは帰納法により,(真面目に書くのは面倒ですが,簡単に)確認できますから,各自確認してみてください.「読者への演習問題とする.」ってやつです.

ところで,僕は今紹介した方針で解きましたが,もう一人のこのHPのライターさんは

\begin{eqnarray} f(90)&=&f(f(97))=f(f(f(101)))=\cdots\\ &=&f(f(f(\cdots f(1000)\cdots))) (fが131個) \end{eqnarray}

として,\(f\)が1つつく度に\(f(f(f(\cdots f(1000)\cdots)))\)は

$$1000\rightarrow997\rightarrow998\rightarrow999\rightarrow1000\rightarrow997\cdots$$

のよう,繰り返しになるので,答えは999とかっこよく求めていました!

こちらの方が,説明がしやすいですね.

ちなみに,この問題にかなり酷似した(というか単なる数値が変わっただけの)問題が昔のAIME(アメリカの数学のコンテスト,日本で言うJMO予選のようなものです)に出題されています.

Q.\(\ \ \)正の整数\(n\)に対して定義された関数\(f\)は

$$ f(n) = \begin{cases} n-3 & (n\ge 1000のとき) \\ f(f(n+5)) & (n<1000のとき) \end{cases}$$

満たす.\(f(84)\)を求めよ.

(AIME1984年問7)

全く同じ問題ですから,答えのみの紹介としておきます.\(n\)が\(1000\)未満のときの\(f(n)\)の値は\(n\)が偶数のとき\(997,n\)が奇数のとき\(998\)となり,答えは\(997\)です.もちろん,できますね?

(1990年はJMO予選のようなものが始まった年ですから,このように外国の数学コンテストと似た問題が出題されましたが,近年ではさすがにここまで似た問題が出ることは恐らく無いでしょう.)

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