JMO予選1991問2

$$x^{199}+10x-5=0\cdots①$$

の全ての解(199個)の199乗の和を求めよ。

【略解】

いくら

  • 対称式は基本対称式で表せる
  • 基本対称式の値は解と係数の関係からわかる

とはいえ、\(199\)乗のこの問題でその方針は厳しいでしょう。解を\(a_1,a_2,\cdots,a_{199}\)とおけば、求めたいのは\(a_1^{199},a_2^{199},\cdots,a_{199}^{199}\)の和ですから、\(a_1^{199},a_2^{199},\cdots,a_{199}^{199}\)を無理やり作り出すことがポイントです。

解\(a_k\)(ただし、\(1≦k≦199)\)を①に代入すると、\(a_k^{199}+10a_k-5=0\)より、\(a_k^{199}=-10a_k+5\)となります。

∴この式の\(k\)に\(1\)から\(199\)を代入していき、それらの式を足し合わせれば、

$$ a_1^{199}+a_2^{199}+\cdots+a_{199}^{199}=-10(a_1+a_2+\cdots+a_{199})+5×199=995$$

(∵解と係数の関係より\(a_1+a_2+\cdots+a_{199}=0)\)

と求められます。では、これならどうでしょうか…?

Q. JMO予選1991年問2

$$x^{199}+10x-5=0\cdots①$$

の全ての解(\(199\)個)の\(200\)乗の和を求めよ。

こちらは「\(200\)乗」を作り出すために、もう一工夫必要です。①を\(x\)倍して\(200\)乗を作ると、

$$ x^{200}+10x^2-5x=0\cdots②$$


となりますが、①の解は当然②でもあるので、\(a_k\)(ただし、\(1≦k≦199\))を②に代入して、

$$ a_k^{200}+10a_k^2-5a_k=0$$

より、

$$a_k^{200}=-10a_k^2+5a_k$$

が得られます。∴\(\ \)先程と同様に、この式の\(k\)に\(1\)から\(199\)を代入していき、それらの式を足し合わせれば、

$$
a_1^{200}+a_2^{200}+\cdots+a_{199}^{200}=-10(a_1^2+a_2^2+\cdots+a_{199}^2)+5\times(a_1+a_2+\cdots+a_{199})\cdots③$$


となりますね。\(a_1+a_2+\cdots+a_{199}=0\)は先ほど求めましたが、\(a_1^2+a_2^2+\cdots+a_{199}^2\)の方も解と係数の関係で

$$a_1^2+a_2^2+\cdots+a_{199}^2=(a_1+a_2+\cdots+a_{199})^2-2(a_1a_2+a_1a_3+\cdots+a_{198}a_{199})=0^2-0=0$$


とわかりますから、③より、求める値も\(0\)とわかりますね!
一般に、①の式から解と係数の関係で、\(a_1\sim a_{199}\)の\(197\)次の基本対称式の値は\(0\)ですから、解の\(1\)乗和から解の\(197\)乗和は全て\(0\)と考えられます。(∵\(a_1\sim a_{199}\)の\(197\)次以下の基本対称式で表せる)にも関わらず、\(199\)乗和が突然\(995\)という値になるなんてそんな数たちがあることがなんとなく不思議ですね。ところで\(198\)乗和はどうなってるでしょうか。\(200\)乗和の方針を真似れば出来るはずです。答えは\(-1980\)になりましたか?

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